垂れて、ゆれて。
むらさきの、雨。
ふたりに、ふりそそぐ。
A Rain of Wisteria
むらさきの雨Iro no Ha ── Essay 09
古い木の棚から、藤の花房が幾筋も垂れている。淡いむらさきは、春の雨のように、そっと降りそそぐ。
藤は、長く生きる花。幾年もかけて枝をのばし、毎年また咲く。ひと目の華やかさより、時をかけて深まるつながりを、その姿は教えてくれます。
IRONOHA〜彩乃瑞〜は、四十七音の いろは歌 のように、ひと組ずつの物語を指輪に映します。藤にちなむ淡いむらさきの記憶を、プラチナの白にそっと重ねて。
ひとふさの花が、いくつも連なって雨になる。ふたりの毎日も、小さな時間の連なり。長く、やさしく、垂れる藤のように。

